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実りの季節

九州国立博物館・初音の調度


新年早々、九州国立博物館で開催された初音の調度を見に行きました。

福岡では終了したものの
美術展ナビによりますと
大阪・あべのハルカスは4月
東京・サントリー美術館は7月に開催されるそうで
興味を持って読んでいただけたら嬉しいです。

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初音の調度とは 三代将軍家光の長女・千代姫が尾張藩に輿入れされた際の
婚礼調度品で日本一の嫁入り道具と言われてます。

余談ですが「初音」というのは

年月を松にひかれて経る人に今日鴬の初音聞かせよ

現代訳
長い年月、あなたにひかれて過ごして参りました。
新年の今日、うぐいすの初音-初便りをお聞かせください。


という源氏物語作中の和歌にちなみます。
これは 明石の上が紫の上のもとで育つ明石の姫君にあてた和歌です。

ざっくりと 源氏物語における明石の上 紫の上 明石の姫君の関係を書きますと
元播磨守の娘・明石の上は
粛正を免れるため 自ら明石にやってきた光源氏の間に
女の子を産みます。
光の君との身分違いが頭から離れない明石の上は
悩んだ末 娘を正妻の紫の上の養女にします。
実子のいない紫の上にとっては心強いし
都の高官の娘ではない事がコンプレックスの明石の上にとっては
自分の出自が娘の足かせになるのでは?という危惧が払拭されます。
我が子であっても 光源氏の姫君だから
自分と同じ境遇では育てるのは恐れ多い 
とわかってるんですよね。

とはいえ まだ幼い娘を手放すのは実母明石の上にとっては
辛い出来事でした。
その母の犠牲と期待の中
明石の姫君は紫の上に洗練された姫君に育成され
明石の姫君は中宮になります。

元に戻って 展示品の話をしますと
化粧道具を入れる十二箱には
葦手書きにしたこの和歌の文字が散りばめられてました。


江戸時代の教養人の子女は源氏物語は「初音」から学んでました。
尾張藩に輿入れした時の千代姫は3歳 親元を離れ婚家にて
教養を授けられていく千代姫が源氏物語に興味を持つように
また 婚家先で幸多い人生となるように願って誂えたお道具だったのでしょう。

ガラスケースの中 全方位から鑑賞できるように設置されてる品もありましたが
ガラスは余計な物を反射したりしてきれいに撮れません。
肉眼で記憶に残すことに集中しました。

九州国立博物館のHPより拝借
fc2blog_20240203135113bc1.jpg


所蔵されてる徳川美術館には他にもお道具があり
きれいな写真が掲載されてるのでご参考までに掲載しておきます。

徳川美術館→https://www.tokugawa-art-museum.jp/about/treasures/lacquerware/






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Comments







非公開コメント
No Subject
3歳の娘を嫁がせる・・母心ですね。
2024-02-04-17:49 ochasukineko
[ 返信 * 編集 ]
実り
Re: ochasukineko 様へ
当時は数えで満年齢は2歳でしょうから
乳母としてついていきたかったでしょうね。
2024-02-05-16:32 実り
[ 返信 * 編集 ]